標準規格必須特許に関する取組
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標準規格必須特許に関する取組
標準規格必須特許(SEP)とは
無線通信の分野などにおける標準規格の実施に不可欠な特許は「標準規格必須特許」(standard essential patent. SEP)と呼ばれています。(*1)
SEPの増加と産業への影響
移動体通信規格について、特許保有者からSEPであると宣言された件数は「2Gの約3,400件から5Gの約40,000件(2021年3月時点)へと、増加の一途を辿っている」(*2) とされています。
さらに、「IoT化の更なる進展により、今後、自動車に限らず、多様な産業製品に電気電子・情報通信分野を中心 とした標準規格の利用が拡大していく」(*2) と見込まれています。
SEPに対する基本姿勢
日本自動車工業会は、「標準規格は公共財である」との認識に立ち、
- SEPの実施に際してのルールの透明性(*3)を向上させると同時に、
- 素材、部品から最終製品に到るサプライチェーンの中でライセンスを希望する人が適切な対価を負担し、ライセンスを得ることができること
により、標準規格の積極的な活用とSEPの安定的な実施を実現し、それによって様々な社会課題に取り組み社会全体の便益を高めることが大切であると考えています。
SEPに対する基本姿勢に基づき、
下記のような研究活動への参加、国内外関係機関への意見発信を行っています。
研究活動への参加
- 標準必須特許のライセンスを巡る取引環境の在り方に関する研究会(経産省開催)
意見発信
- 内閣府「知的財産推進計画2024」に関する意見募集への意見提出(2024年3月)
- 欧州委員会「標準必須特許など知的財産に関する一連の規則案」への意見提出(2023年8月)
- 中国国家市場規制総局「標準必須特許分野に関する独占禁止ガイドライン」への意見提出(2023年7月)
- 内閣府「知的財産推進計画2023」に関する意見募集への意見提出(2023年4月)
- 特許庁「標準必須特許のライセンス交渉に関する手引き改定」への意見提出(2022年6月)
- 欧州委員会、標準必須特許に関するパブリック・コンサルテーションへの意見提出(2022年5月)
- 内閣府「知的財産推進計画2022」に関する意見募集への意見提出(2022年4月)
- 経済産業省「標準必須特許のライセンスを巡る取引環境の在り方に関する研究会」誠実交渉指針策定の意見募集への意見提出(2022年3月)
- 米国SEPの救済に関する政策声明の改定案に対する米国政府への意見提出(2022年2月)
- 特許庁「ウィズコロナ/ポストコロナ時代における特許制度の在り方(案)に対する意見募集」に関する意見募集への意見提出(2021年1月)
- 内閣府「知的財産推進計画2021」に関する意見募集への意見提出(2021年3月)
- ドイツ特許法改正案に対するドイツ政府への意見提出(2020年9月)
その他
(*1) 平成30年特許庁「標準必須特許のライセンス交渉に関する 手引き」
(*2) 令和3年経済産業省「標準必須特許のライセンスを巡る取引環境の在り方に関する研究会 中間整理報告書」
(*3) 許諾特許の明示(特許リスト)、必須性の説明(クレームチャート)、ロイヤルティの“合理的かつ非差別的(FRAND)”条件充足の根拠説明等