ニュースリリース
2019年度軽自動車の使用実態調査について
一般社団法人日本自動車工業会(会長:豊田 章男)は、2019年度に実施した軽自動車使用実態調査の結果を取りまとめました。
本調査は、1981年より隔年で実施しており、軽自動車の使用状況や軽自動車ユーザーの生活意識・消費行動の実態から、社会の要望に対して軽自動車が置かれている位置づけを明らかにすることを目的としています。
今回の調査では、大きく捉えると以下のような特徴が見られました。
1. 軽自動車の使用と購買実態
- 軽乗用系では65歳以上が約3割と増加し、年収400万円未満の人が3割以上を占めている。
- 使用頻度では「ほとんど毎日」が7割以上を占めている。
- 併有状況では軽自動車のみ保有の世帯が増えている。
- 軽キャブバンでは65歳以上が約4割を占め、主用途は商用用途が約5割を占めている。
- 軽トラックでは65歳以上が5割強に増加し、農業で使われている人が約6割を占めている。
2. 軽自動車の存在意義
- 軽自動車は、公共交通機関が不便な人口密度の低い地方部に多く普及している。
- 人口密度が低い地域ほど、軽自動車は生活に必要なライフラインとなっており、軽自動車がなくなった場合の困窮度が高まる。
- 60代以上では約8割が軽自動車がなくなった場合に困るとしており、約6割が運転を継続したいと考えている。
- 女性では軽自動車がなくなった場合に困る人が約9割に達する。
3. 安全技術に対するユーザー意識
- 半数以上が安全性を重視して購入しており、1年前に比べ先進安全技術への興味も高まっている。
- 「衝突被害軽減ブレーキ(対車両/対歩行者)」「ペダル踏み間違い時加速抑制装置」は魅力度、装着意向ともに高い。
- 「正しく作動するか」「車両価格が高くなること」に不安を感じている。
4. 次世代環境技術に対する関心度
- 「ハイブリッド車」「電気自動車」の認知は約9割と高い一方、購入意向は4割未満にとどまっている。
5. 軽自動車の持つ魅力点
- 軽自動車の持つ魅力点はユーザー層によって以下の特徴があげられる。
- 家族人数の少ない子供独立者にとっては、自分の生活にジャストサイズ(乗員数・大きさ)である。
- 運転が苦手と感じている人が多い女性にとっては、取り回しのしやすい小さい車である。
- スーパートール型購入者にとっては、普通車に負けない空間と機能性を実現している。
6. 車の保有に関する意識の変化
- 「カーシェア」の認知は約9割と高い一方、他のサービス(個人間シェア/ライドシェア)の認知はまだまだ低いレベルにある。
- 大都市圏で認知・利用意向とも高くなっている。
<調査設計概要>
全国訪問留置調査
- 調査対象 :自家用軽自動車を保有する世帯及び事業所
- 総回収数 :3,044サンプル(軽乗用車1,784サンプル、軽ボンバン365サンプル、軽キャブバン378サンプル、軽トラック517サンプル)
- 調査時期 :2019年5月7日~6月14日
- 調査手法 :訪問留置調査
WEB調査
- 調査対象 :全国20-79歳男女の免許保有者
- 総回収数 :1,659サンプル(軽自動車1,084サンプル、普通自動車575サンプル)
- 調査時期 :2019年10月4日~10月7日
- 調査手法 :自記式WEB質問紙調査(インターネット調査)
インタビュー調査
- 調査対象 :最近5年以内に新車購入された軽自動車の主運転者かつ主購入決定者
- 総回収数 :20サンプル
- 調査時期 :2019年10月13日・14日・20日
- 調査手法 :オンラインデプスインタビュー調査
※調査の詳細は調査報告書をご覧ください。
※報告書は一般向けに配布するとともに、当会ホームページにも掲載します。
資料
以上