自工会リリース


「21世紀の交通社会における二輪車の役割に関する調査研究」報告書について

(社)日本自動車工業会の二輪車特別委員会は、このほど「21世紀の交通社会における二輪車の役割に関する調査研究」報告書をとりまとめ、発表した。
これは、交通渋滞への対応策、環境への負荷低減、経済効率などを検証することによって二輪車の有用性を見直し、21世紀の交通社会の中でより有効な乗り物であることを位置づけることを目的としたもので、平成11年度に実施する二輪車の都市交通デザインに関する調査研究のための基礎的なデータの分析に主眼をおいている。

交通手段としての二輪車の特徴としては、燃費効率、CO2やNOxの削減効果、省スペース性、速達性などがあげられるが、ここではそれぞれについて四輪車との定量的な比較試算により、二輪車の優位性を導き出している。具体的には、国道1号線を例にとって、二輪車が交通手段として選択され、利用が増加した場合、
・平均速度が35%アップ
・CO2は30%減少
・NOxは20%削減
などの効果があると分析している。さらに、旅行速度がアップすることによる時間効率は年間26億円もの経済効果をもたらすと推計している。

21世紀の道路交通については、交通渋滞の解消、環境問題への対応などを目的としてITS(高度道路交通システム)やTDM(交通需要マネジメント)等、さまざまなシステムの導入が考えられている。
そうした中で、自動車、公共交通、自転車などの交通手段とともに、二輪車の特性を活かした道路交通施策の実現を求めている。

本報告書は関係省庁の交通施策担当部署、ならびに全国の市役所へも配布される。

以上

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