自工会リリース


平成13年10月29日

2001年度上期(4〜9月)福祉車両販売実績について

福祉車両市場は拡大傾向にあり、特に95年度に入り高齢者向け需要の顕在化に伴い、軽自動車各社の本格的参入と小型車におけるシートリフト・回転シート付車の需要増加により毎年30%以上の大きな伸びを見せていた。
2001年度上期は、前年度の介護保険制度導入による需要の反動減と景気低迷の影響から15,067台・前年同期比6.6%増と台数は依然として高水準にあるものの、伸び率は低下した。

〈2001年度上期の販売状況(車種別の動向)〉

  1. 軽自動車−2001年度上期は、3,165台・前年同期比12.2%の増加となり、依然として高い伸びを示している。
    特に低価格で女性に扱いやすい大きさという特徴から、車いす仕様車を中心に伸びている。
    98年度は規格改定前の買い控えがあったが、99年度は新規格車効果に加え、介護保険制度導入に伴う福祉施設などへの送迎用需要の増加も重なり大きく増加した。

  2. 小型車−2001年度上期は、10,381台・前年同期比3.4%増加となった。
    シートリフト・回転シート付車を中心に2000年4月の介護保険制度導入に伴う福祉施設等への送迎用需要が99年度下期を中心に大きく伸びたことの反動減があったこと、景気低迷により新車需要が全体的に伸び悩んでいることなどにより一部新型車は好調であるものの、小型車全体では増加率が減少した。

  3. バス−2001年度上期は、1,521台・前年同期比19.2%の増加と堅調に推移している。公共交通機関としての底堅い需要に加え、昨年11月施行の交通バリアフリー法により順調な伸びを見せている。

注)
1.自工会会員メーカーとして把握できる販売台数を集計したもので、ユーザーが直接架装業者に持ち込み改造したものは必ずしも集計されていない。
2.車種区分は、福祉車両WGにて装置を基準に分類したため、道路運送車両法とは異なる。
・小型車には、乗用車と商用車(バンタイプ)が含まれている。
・小型車の「運転補助装置付車」については、実際の新車市場規模は、2000年度には5,000台程度と推定される。
・その他は、個別対応、ストレッチャー、後席回転シートなど。
・定員11人以上をバス、定員10人以下はマイクロバス(小型車)とし、車両法区分のバスとは異なる。

以 上

【総括表】単位:台
区分 仕様 95年度 96年度 97年度 98年度 99年度 00年度 00年度上期 01年度上期
軽4輪車
(前年比)
737 1,552 2,161 1,938 4,075 5,313 2,821 3,165
(469.4%) (210.6%) (139.2%) (89.7%) (210.3%) (130.4%) (178.1%) (112.2%)
車いす仕様車 613 1,334 1,728 1,396 3,230 3,530 1,819 2,289
シートリフト・回転シート 121 211 402 519 821 1,686 976 798
その他 3 7 31 23 24 97 26 78
バス
(前年比)
車高調整、スロープ、リフト
車いす固定、補助ステップ
1,435 1,654 2,016 2,231 2,462 2,932 1,276 1,521
(98.6%) (115.3%) (121.9%) (110.7%) (110.4%) (119.1%) (126.5%) (119.2%)
小型車
(前年比)
3,399 5,523 8,393 12,379 17,774 20,760 10,035 10,381
(129.4%) (162.5%) (152.0%) (147.5%) (143.6%) (116.8%) (137.4%) (103.4%)
車いす仕様車 2,338 3,317 3,631 4,458 6,128 6,858 3,186 3,262
シートリフト・回転シート 570 1,523 3,942 6,521 9,616 12,110 5,852 6,175
運転補助装置付車 49 68 167 255 350 383 160 216
マイクロバス(10人以下) 367 537 492 522 574 407 179 197
その他 75 78 161 623 1,106 1,002 658 531
総合計
(前年比)
5,571 8,729 12,570 16,548 24,311 29,005 14,132 15,067
(131.5%) (156.7%) (144.0%) (131.6%) (146.9%) (119.3%) (142.8%) (106.6%)

グラフ 総合計(対前年度比)

 

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