従来、CAEで必要となるHPC環境を“所有”するためには、高額な初期投資や継続的な維持運用費が必要となり、限られた一部の大企業や大学などでしか保有することができなかったため、“所有”することが直接企業の競争力に結び付いていた。しかし、クラウドリソースを“利用”することで、限られた人しか手に入れることのできなかった計算能力を、個人でも手に入れることができるようになったことで、どれだけ効率的にリソースを活用できるかが企業の競争力に影響を及ぼす時代になった。
しかし、クラウドサービスの運用がクラウド事業者側の管理下に置かれるため、データの保護や保全といった情報セキュリティに関する懸念や外部サービスを利用することに関する心理的ハードルが高いことから、日本の企業ではまだまだクラウドの活用が進んでいないのが現状である。
そこで、業界内外でのCAE用途でのクラウド利用促進に貢献できるように、CAE用途にてクラウドサービスを利用検討するにあたり、どのような手順と視点で確認(チェック)する必要があるのかを手引きする内容を記載したハンドブックを作成した。
提供データ一覧
JAMA 日本自動車工業会 電子情報委員会 デジタルエンジニアリング部会 作『CAEクラウド活用ハンドブック』はクリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 4.0 国際 ライセンスで提供されています。