クルマの開発から生産まで
クルマは、スピードや運転のしやすさといった「性能(せいのう)」だけではなく、交通事故(じこ)を減(へ)らす「安全性(せい)」、地球の自然を守る「環境(かんきょう)へのやさしさ」など、いろいろな角度から開発が行われ、試作・テストをへて、工場でつくられています。新しいクルマをつくろうと開発が始まってから、工場で生産されるようになるまでには、2年から4年くらいかかります。
クルマづくりの最初のステップです。調査(ちょうさ)、企画(きかく)、設計(せっけい)の順番で行われます。
どういったクルマをつくるか決まったら、設計図(せっけいず)を基(もと)に、試作車またはテストカーとよばれるテスト用のクルマがつくられます。試作車は何百種類にも及(およ)ぶテストを受けます。試作とテストを繰(く)り返して改良を重ね、より完全なものにします。すべてのテストに合格したら、いよいよ工場で生産です。
自動車工場では、クルマのボディとエンジンなどの主要部品をつくります。また、関連工場でつくられた、その他の部品もすべて自動車工場に集められ、組み立てられてクルマが完成します。作業はラインとよばれる流れ作業により、能率(のうりつ)よく進められます。クルマの種類や大きさによってちがいますが、約15時間で1台のクルマが完成します。
検査(けんさ)に合格したクルマはトレーラーに積まれ、近くの港に運ばれます。そして自動車専用船(せんようせん)とよばれる船に積まれ、全国各地の販売店(はんばいてん)や世界中の国々へ運ばれていきます。